マイホーム購入を検討するにあたって、マンションにするか、一戸建てにするか、理想と現実をふまえたうえで、どちらがよいのか… こういった悩みを多くの方がかかえています。
マンションは中心街に住めるのが魅力的ですが、上下階の音の問題など、一戸建てに比べて何かと入居後の不安を感じてしまうといった声を聞くのも事実です。
はたして、マンション生活のメリットはどんなものなのでしょうか?
マンションに住むよさは、中心街に住める便利性のほか、一戸建てに比べ、より長く住むことができることです。
木造の一戸建ての寿命は三十年、鉄筋のマンションは六十~七十年とされています。一戸建ては修繕積立金や駐車場代など月々の経費はいりませんが、老朽化後のリフォームは外壁の塗り替えやかわらのふき替えなどで相当多額な費用がかかります。
マンションでは管理組合としてきちんと積み立てていけばリフォームも蓄えた分だけで賄え、一時金は要らないような運営も可能です。
多人数で住むスケールメリットは、各戸の設備の買い替え時にも表れます。多くのマンションでは、各戸の給湯設備やシステムキッチンなどはほぼ同時期に更新期を迎えますから居住者でとりまとめて、まとまった数を注文することで、業者に販売価格を割り引いてもらうこともできます。
また、同じ屋根の下の集合住宅として、居住者同士のふれあい、助け合いの関係が築きやすいのも、マンション住まいのメリットです。築年数の古いマンションでは現在、居住者の高齢化が進んでいますが、マンション共用部分の集会所などを活用して、交流を深めるところも増えています。
例えば、近所の開業医の先生を招いて、健康や生活習慣病などをテーマにした講演会や茶話会を開いたり、趣味のサークルを楽しんだり・・・。また、子供たちとボウリングやもちつきを楽しんだり…と、活発な居住者同士の交流をしているマンションもあります。
そういうマンションでは、居住者が分担し、管理組合のお知らせや行事案内を兼ねて、一人暮らしのお年寄り世帯などにも訪ね、つながりを保つ試みも盛んなようです。
集合住宅の区分所有者として、心がけるべきは、管理会社などに任せっきりではなく、管理組合で主体的に、施設・設備の管理に注意を払うことです。
管理会社に不満を感じ、管理組合の総意で管理会社の変更に至ったケースも珍しい話ではありません。
居住者間のコミュニケーションを大切にしながら、「マンションは共有の財産」といった意識が区分所有者それぞれに高まれば、よりよいマンション生活が送れると思います。